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月に群雲

切り替えながら、進むのさ。

おうちでシネマ

movies diary

冬はおこもり(清少納言調で)。


今年は特にそうと決めている自分にぴったりの、一冊の本が出ている。
おこもりの友といえば映画だ。

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先日、wowwowドラマ『贖罪』をDVDで観たのだが。
観終わって、女性として多方面から考えさせられるドラマ(小説)だったのだなと、あとからじわじわきた。

以下、ネタバレ含む感想になるので読みたくない方はスルーで。

女子小学生が校内で不審者に暴行、殺害される事件が起こる。
犯人を目撃しているはずの同級生の少女たちは、事情聴取で皆「覚えていない」を繰り返し、捜査は難航しお蔵入り。
被害者の母親は少女たちに呪いの言葉を浴びせる。
「あんたたちが罪を償いなさい。一生その責任からは逃れられません」
それから15年。

同級生の少女の一人は大人になることを拒み、人形として生きる道を選んだが、自分の中の女性性が芽生えたのをきっかけに、夫を殺害する。
一人は「責任」を過重に抱え込み、その重みで自らを押しつぶしていく。
もう一人も先の二人と同様、女として開かぬまま一生を閉じていくことを願っていたが、歪んだ願望や押し込められた反発は、肉親へと向かっていく。

そして最後の一人。この少女だけが、被害者の母の呪縛とはほぼ無関係に生きている。
この少女について少し詳しく書くと、
幼少期から母親は体の弱い姉につきっきりで、自分は関心をかけられずに育った。
そのため、「欲しいものは与えられるのを待たずに自力で奪い取る」生き方をしてきた。
事件が彼女に影響を与えた点といえば、警察官という職業に対して深い憧れを持つようになったくらいだ。
のちに彼女は警察に勤める姉の夫を奪う行為に出るが、これに関しては義兄が警察関係でなくても実行された可能性がある。

彼女は被害者の母と15年ぶりに再会した時に、被害者の母を脅す。
なんと身重の体で「あなたの旦那さんを私にちょうだい」と言うのだ。
しかしお腹の子の父親となってくれる存在を、彼女がなんとしてもこの時欲しかったのだと思えば、その後の被害者の母の同情的行為にも頷ける(ここが伏線)。

この壊れることなく(もしくは壊れかけたまま)生き延びた「最後の一人」を池脇千鶴が演じているのだが、無邪気さの中に不気味なまでの生命力を感じさせた彼女はまさにうってつけ。
このキャラクターが訴えていることは、
「あたしは自分の運命を背負って生きてきたわよ。あんたは自分のそれから目を背けずに生きていける?」というメッセージ。
これは被害者の母への問いかけでもあり、物語は被害者の少女の出生の秘密にまで遡るのだ。

最後の一人と被害者の母はかなり似たタイプの人間なのかもしれない。
欲しいものはなんとしても手に入れるという意味で。
ただし前者の方がうわてである。
最後の一人のその後のスピンオフというものが観たい。

母と娘の相克とか、個人的にも身につまされるドラマではあった。
なんか・・・この点では勉強になりました。笑。














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